外国人ファンから見た大相撲の魅力

かつての大相撲では外国人力士といえば少数のハワイ勢しかいませんでしたが、最近は隆盛を誇るモンゴル勢をはじめとして、アメリカ、中国、ヨーロッパ出身の人気力士も多くなっています。さらに海外でも大相撲を放送している国が増えたことから、外国人の相撲ファンは年を追うごとに増えています。

ここでは、そんな外国人ファンが日本の大相撲のどんなところに魅力を感じているのかをご紹介します。

体が大きいのにとても素早い

大相撲を最初に見た外国人がまず驚くのはその身体能力。体がとても大きくて太っているのに動きが非常に素早いところです。鍛え上げた筋肉のうえに脂肪をまとっている力士特有の体つきは、レスリングや他の格闘技の選手と比較するととても興味深く感じるのでしょう。最近は力士の大型化が顕著で、外国人から見ても圧倒されるようなスケールの力士が多くなっています。そして、早ければ一瞬で勝敗が決まる取り組み自体のスピード感も魅力のようです。

無差別級の面白さ

大相撲は無差別級です。すべての力士が体格差に関係なく同条件で相撲をとります。コンタクトスポーツである格闘技では体重差による有利不利が非常に大きく、柔道やボクシングなどでは細かく階級が分けられています。大相撲はフルコンタクトのスポーツでありながら体重差の階級がない世界でも非常に珍しいスポーツとなっています。

そのため、大型力士と小兵力士の取り組みも外国人ファンには魅力の一つとなっています。また、チャンピオンである横綱が負けたときの方が観客が喜ぶのは不思議に感じるようです。

伝統と神事

“ふんどし”や“ちょんまげ”など日本古来の伝統を見れることも大きな魅力です。映画や資料の中でしか見れない侍や忍者のようなイメージで力士を見ているのかしれません。また、相撲は神事としての側面もあり、その所作や儀式のすべてが外国人ファンの目には神秘的に映るのでしょう。その一つ一つの所作や儀式に込められた意味を知ることで、さらに深く大相撲を好きになることが多いそうです。

ルールのシンプルさと技の多さ

相撲のルールはとてもシンプルで、日本語のわからない外国人でも勝敗が分かりやすという特徴があります。その反面、相撲の取り口や技は非常に多種多様で、立ち合いの駆け引きなどもあり、その奥深さが魅力となっています。シンプルなルールなので東京観光のツアーで初めて見てそのままファンになった外国人も多くいることでしょう。

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