負け続けると番付はどこまで落ちる?

負け続けて番付が落ちていく場合、いったいどこまで落ちるのかご存知でしょうか。

令和2年7月場所で、約5年振りとなる賜杯を手にした元大関・照ノ富士。序二段からの復活劇は多くの相撲ファンを感動させました。大関経験者が関脇以下で優勝するのは昭和以降2人目。さらに、序二段まで番付を落とした元大関が復活優勝となると前例がなく大相撲史に残る復活劇となりました。

画像出典:日本相撲協会公式

照ノ富士関は序二段まで番付を落としていましたが、さらに落ちることはあるのでしょうか。ここでは、6つある番付上の階層(幕内・十両・幕下・三段目・序二段・序ノ口)において、負け続けた場合にどこまで番付が落ちるのかを解説します。

負け続ければ容赦なく番付はさがる

横綱は番付が落ちないので、例として大関で負け続けた場合をご説明します。

まず、大関は負け越した次の場所を角番大関として迎え、その場所も負け越した場合は関脇に陥落します。特例として大関陥落直後の場所で10勝すると次の場所から大関に返り咲きますが、負け越した場合は小結か平幕へと陥落します。

さらに平幕で負け越しが続くと十両へ、十両でも負け越しが続くと幕下へと陥落します。幕下以下は1場所7番の取組なので、4敗で負け越しとなります。幕下で負け越しが続くと三段目へと陥落します。三段目で負け越しが続くと序二段へ陥落します。照ノ富士関はここから這い上がっての幕内優勝だったのでその不屈の精神には驚かされます。

序二段からは陥落が流動的に

序二段は定員が定まっている三段目以上の人数のあまりを序ノ口と分け合っているため、序ノ口への陥落については流動的で、特に翌場所に大量の新弟子が序ノ口に登場する5月場所は、序二段で負け越しても、序二段下位で全敗あるいは全休でもしない限り陥落しません。5月場所以外で全敗した場合は序の口へと陥落する可能性があります。

序ノ口では1勝でも挙げれば、翌場所の番付で前相撲(番付外)から上がってきた力士より下位になることはありません。特に3月場所では負け越しても、翌5月場所では新弟子が大量に序ノ口に登場するため、繰り上げの形で序二段に昇進する場合があります。番付外への陥落は、序ノ口で全休(不戦敗含む)した場合に限るため、13日目以降の1番だけを強行出場することも多くあります。序ノ口では全敗した場合でも、番付外へ陥落することはないため負け続けた場合の陥落は序の口までとなります。

タイトルとURLをコピーしました